横浜地方裁判所 平成8年(特わ)2234号 判決
主文
被告人トレックス株式会社を罰金一九〇〇万円に、被告人貝渕孝行を懲役一年に処する。
被告人貝渕孝行に対し、この裁判確定の日から三年間その刑の執行を猶予する。
訴訟費用は、その二分の一ずつ各被告人の負担とする。
理由
(事実)
被告人トレックス株式会社(以下「被告人会社」という。)は、神奈川県海老名市東柏ケ谷二丁目一二番三八号に本店を置き、倉庫業等を目的とするもの、被告人貝渕孝行(以下「被告人貝渕」という。)は、被告人会社の専務取締役としてその業務全般を実質的に統括掌理しているものであるが、被告人貝渕は、被告人会社の業務に関し、被告人会社の法人税を免れようと企て、架空仕入費を計上するなどの方法により所得を秘匿した上、以下の犯行に及んだ。
第一 被告人貝渕は、平成三年一二月一日から平成四年一一月三〇日までの事業年度における被告人会社の実際所得金額が別紙一1記載のとおり七六〇六万三八四六円であったにもかかわらず、平成五年二月一日、神奈川県大和市中央五丁目一三番一三号所在の所轄大和税務署において、同税務署長に対し、被告人会社の同事業年度の所得金額が三八三万九八五七円で、これに対する法人税額が一〇五万六二〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、そのまま納期限を徒過させ、もって、不正の行為により被告人会社の右事業年度における正規の法人税額二七七四万四九〇〇円と右申告税額の差額二六六八万八七〇〇円を免れた(脱税額の計算は別紙二1記載のとおり)。
第二 被告人貝渕は、平成四年一二月一日から平成五年一一月三〇日までの事業年度における被告人会社の実際所得金額が別紙一2記載のとおり五九四三万八二九二円であったにもかかわらず、平成六年一月三一日、前記大和税務署において、同税務署長に対し、被告人会社の同事業年度の欠損金額が七〇万四六〇〇円で、これに対する法人税額はない旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、そのまま納期限を徒過させ、もって、不正の行為により被告人会社の右事業年度における正規の法人税額二一五二万〇六〇〇円を免れた(脱税額の計算は別紙二2記載のとおり)。
第三 被告人貝渕は、平成五年一二月一日から平成六年一一月三〇日までの事業年度における被告人会社の実際所得金額が別紙一3記載のとおり五一五四万九九〇九円であったにもかかわらず、平成七年一月三一日、前記大和税務署において、同税務署長に対し、被告人会社の同事業年度の欠損金額が六八万四九一六円で、これに対する法人税額はない旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、そのまま納期限を徒過させ、もって、不正の行為により被告人会社の右事業年度における正規の法人税全額一八五六万三七〇〇円を免れた(脱税額の計算は別紙二3記載のとおり)。
(証拠)
括弧内の甲・乙の番号は検察官請求証拠番号を示す。
全部の事実について
一 被告人会社代表者木村智の公判供述
一 被告人貝渕の
1 公判供述
2 検察官に対する供述調書(乙1から3まで)
一 石渡順一(甲9)、山崎俊一(甲10、11)検察官に対する供述調書
一 丸本洋の大蔵事務官に対する質問てん末書(甲13)
一 脱税額計算書説明資料(甲8)
一 捜査報告書(甲12)
一 電話聴取書(甲14)
冒頭の事実について
一 被告人会社の代表者木村智の大蔵事務官にたいする質問てん末書(乙6)
一 株式会社登記簿謄本(乙7)
第一の事実について
一 脱税額計算書(甲2)
一 法人税額計算書(甲5)
第二の事実について
一 脱税額計算書(甲3)
一 法人税額計算書(甲6)
第三の事実について
一 脱税額計算書(甲4)
一 法人税額計算書(甲7)
(法令の適用)
(被告人貝渕について)
罰条 いずれも法人税法一五九条一項
刑種の選択 いずれも懲役刑
併合罪の処理 平成七年法律第九一号附則二条により同法による改正前の刑法(以下「刑法」という。)四五条前段、四七条本文、一〇条(犯情の最も重い第一の罪の刑に加重)
刑の執行猶予 刑法二五条一項
訴訟費用の負担 刑事訴訟法一八一条一項本文
(被告人会社について)
罰条 いずれも法人税法一六四条一項、一五九条一項
五〇〇万円を超える罰金を科することについて
法人税法一五九条二項
併合罪の処理 刑法四五条前段、四八条二項
訴訟費用の負担 刑事訴訟法一八一条一項本文
(出席した検察官吉田久)
(裁判官 鈴木秀行)
修正損益計算書
<省略>
修正損益計算書
<省略>
修正損益計算書
<省略>
修正損益計算書
<省略>
修正損益計算書
<省略>
修正損益計算書
<省略>
別紙二の1
<省略>
別紙二の2
<省略>
別紙二の3
<省略>